阿蘇ぐらし・熊本ぐらし  by 木のいえ設計室くわくわ

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2010年 12月 11日

小児と化学物質とIQの関係って?

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シックハウスにならない家づくり
木のいえ設計室くわくわ

今日のシンポジウムに参加して、私は愕然としました。
こんなにもはっきりと、化学物質が人間に及ぼす影響がわかっていながら
何故、世界中の国々はきちんとした対応、既成をしてこなかったのだろう、
と。

私は設計士ですから、どうしても住空間の環境を考えてしまいます。
住空間は、認識し、選択することで化学物質を排除することは可能な
ことなので、ある意味では最も解決しやすい問題だと思っています。

ただ、怖いのは今の日本の住空間、家、仕事場、病院、学校、保育園
のどこをとっても、化学物質だらけの建材でできていて、それが大変
危険なものである、という認識を持っている人があまりにも少ない、
ということです。

学校の教師、保育士、看護士、医師ですら、このことに知識を持つ人
が一体どれくらいいるでしょうか?
保健所の職員ですら、耐水性のある材料は、ベニヤのフローリング、
ビニールクロス、と指導しています。

特に、人の身体を診ている医師たちの認識のなさは呆れる程といえる
かもしれません。
自邸を建てるとしても、なんの疑問も持たずに化学物質に囲まれた
空間を選んでいます。

今日のシンポは、子どもと化学物質との関係についてでした。
写真は、今日の坂部貢Dr.のプレゼンで使われたものです。
(斜めですみません。)

シックハウスの患児に行ったIQ、言語IQ,行動IQを計るWisc-Ⅲ(ウィスクースリー)
というテストの結果を表にしたものです。
A群 B群 に分かれています。
いずれも、B群の数値が高いのが読み取れますか?
A群の室内VOC(揮発性有機化合物)値 995ナノグラム/m3
B群の室内VOC(揮発性有機化合物)値 373ナノグラム/m3

A群の子供達の住環境における化学物質の揮発量がB群の子供達
の約3倍の値を示している、ということです。

『アメリカのハーバード大学の研究チームが、有機リン系の農薬を
低濃度でも摂取した子どもは、注意欠陥・多動性障害(ADHD)になりやすい、
との研究結果をまとめたとの新聞報道がありました。 
日本では、環境省で、日常生活で接触する微量な化学物質が子どもの心身に
与える影響についての全国調査を今年度より行うとのことで、国の内外で
(有害)化学物質の影響が注目されています。』

建築基準法では、2003年、ようやく化学物質についての規制を行いましたが
防蟻剤のクロルピリホスとホルムアルデヒドのみ。
その他の解決方法としては、家中の換気をしなさい、という本来の全体の化学
物質を減ずる規制にはなっていない、ザル法だと私は思います。
この法律が出来た後も、シックハウスの患者が減ることはなく、ますます症状は
ひどくなっていますし、患者は増えているといえます。

本来、なくすべき化学物質の規制基準自体が、ヒト、特に子ども達の健康に
対して、果たして正しいものであるのか?
今、ようやく国が重い腰を上げようとしているのかもしれません。

明日は、胎児にとっての影響についてのお話をご報告します。

坂部貢さん:医学博士
      東海大学大学院医学研究科先端医科学専攻教授
      北里研究所病院臨床環境医学センター長
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by kuwakuwa39 | 2010-12-11 22:43 | 健康に暮らす | Comments(0)


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