阿蘇ぐらし・熊本ぐらし  by 木のいえ設計室くわくわ

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2015年 10月 21日

東京の家づくりー2

健康に暮らす家木のいえ設計室くわくわ




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夏から始まった敷地調査で、まずは環境を確認しました。

近くに高圧鉄塔はないか?
変圧器のある電柱はないか?
農薬散布の心配はないか?
水脈が下を走っていないか?

ドイツを発祥とするバウビオロギーの建築家たち
は、様々なことを細かく調査します。

特に電磁波の問題は、日本ではあまり広く知らされていません。
しかし、海外ではきちんとした規制がなされています。
電子レンジやIHの調理器具がこれほど普及している国は他に
ないでしょう。

今回は、敷地の放射能の測定についてです。
現在、全国の市民測定所が協力して、原発事故から4年以上経った日本
各地の土壌調査を実施しています。
私が依頼している測定所も、そのプロジェクトに参加していたために、敷地
の土を同じ条件で集め、測定をお願いしました。

表面深さ5cmまでの土(深く掘らない)を1L、測定していただきました。

写真は、土の上に直に測定器を置いて空間線量を測っているところです。

熊本では0.02マイクロシーベルト/h〜0.03マイクロシーベルト/h程度です。
以外だったのは、空間線量はそれほど高くありませんでした。

そして、測定してもらった土壌の測定結果は
Cs134,Cs137の合計で29ベクレル/kg という数値でした。

東京新宿のあるポイントでは、800ベクレル/kgというので、同じ東京の中
では低い方です。

しかし、311前の日本には、チェルノブイリ事故(8000キロ離れている)後の
影響はあったものの、人口放射能が検出されることは稀なことだったといいます。

今回、敷地には、基礎工事をする際に出る土(深部)を庭部分に敷くことで、
放射能の影響を下げたいと考えています。

今、困っていることは、お施主様のご希望の薪ストーブです。

地元の樹木を野積みにしていた薪を使用していたストーブを利用している方に
ご協力いただいて、焼却灰をいただき、測定させていただきました。

1)地元の広葉樹の薪を利用 測定日 2015年9月 今年冬の焼却灰から
  Cs134,137合計  1000ベクレル/kg検出
2)地元の建材の廃材を利用 測定日 2015年9月 今年冬の焼却灰から
 Cs134,137合計    800ベクレル/kg検出

関西や北九州で、東北の瓦礫の焼却をした際に、多くの反対の声が上がり、実際に近隣の測定値
が上がったという情報もあるくらい、汚染されたものを燃やすと、放射能が拡散されることは
知られています。
特に600℃以上の高温になると空間に放出されるということも言われています。

昨年、地元の農家で薪ストーブを使っていた方からの依頼で測定した際にも同じような結果が
出たそうです。その方は灰を畑に撒くことを諦めたそうです。

これまで、バイオマス利用として、化石燃料を使用しない薪ストーブはエコ、と言われてきました。
また、特に男性に多いように思いますが、炎を見ていたい、と言われる方がいらっしゃいます。
でも、311以降の日本では、エコというよりもとても危険な道具となっているのかもしれません。

贅沢ではありますが、できるだけ西日本からの薪を利用していただきたい、と私はお施主様に
お話をしている所です。

本当に悲しい、これが今の日本の現実です。

100ベクレル/kg以上を放射性廃棄物として管理することをうたった法令




放射能のことについて、詳しいサイトは数々ありますが、私が信頼しているサイトをご紹介します。
内部被ばくを考える市民研究会



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by kuwakuwa39 | 2015-10-21 22:52 | 建築 | Comments(0)
2015年 10月 10日

東京の家づくりが始まりました。


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東京上空の夕日

熊本に移住してから3年半。

関東での家づくりに関わることはないと思っていた私、今年の夏の始めに、
1通のメールをいただいたことで、ふたたび、東京での家作りに関わらせて
いただくことになりました。

2011年3月11日、大地震、津波、そして原子力発電所の爆発。

あの日から、日本の生活はこれまでとは全く違う段階に入った、と感じました。

チェルノブイリの事故が起こった時、私は6歳と1歳のこどもの子育て真っ最中でした。
以前から、原子力発電に反対の立場をとってきた私には、ある程度の放射能に関する
情報がありました。

ソ連は、当時、遠い日本からみていると、とてもひどい対応をしているように思いました。
ところが、311以降の日本はとても信じられないような対応のまずさを私たちに見せてきました。
事故後、1週間で、この国の恐ろしさを知ったのです。
今考えると、当時のソ連の方がずっとずっと正しい判断をしていた、ということに気づきます。
なぜなら、うむを言わさず、汚染地帯のひとたちを強制的にバスに乗せて移動させたから。
何ヶ月もその場所に居続けるしかなかった、飯館村のこどもたちが、本当に心配です。

私は、建築家である前に、母親であり、こどもたちが健康に自分の人生を全うしてほしい、と
心から願っている1人の人間です。

放射能は、目に見えませんし、味もしません(化学物質過敏症の方の中には、口に金属の味
を感じる、というかたもいます。)ので、日常生活では全く今までと変わらない。

それでも、29年過ぎたチェルノブイリでは、当時こどもだった方たちが大人になり、そのこども
たちに放射能の影響があるということを知っている私たちは、気をつけるべきところは現実に
ある、言い続けることです。

東京の方の家づくりのお手伝いをするには、何を一番大切にしよう?
と自問自答しました。

これまでの通り、出来うる限りの化学物質を使わないこと。
居心地のよい、家づくりをすること。

そして、私にできることは、放射能についての情報を隠すことなく、お知らせすること。
使用する建材は、すべて測定すること。

そう決心して、お客様とのお話を進めています。

おそらく、お客様にとって、放射能のことは、私からお話をさせていただくまで
身近なテーマではなかった、のかもしれません。
敢えて、お話しないことも出来ました。

でも、初めてお会いした時に、可愛いむすこさんとお嬢さんの笑顔を見て、この
方たちのためにお役にたちたい、と心から思いました。

熊本と、東京の往復は私にとっては、楽しいことです。
わざわざ、そんな遠くの設計家に依頼しなくてもよいのでは?
と思われる方もいらっしゃるでしょうね。

なにごとも、ご縁なのだと思います。
信頼していただけたことが、本当に嬉しいです。

これからは、東京での家づくりのことを書かせていただこうと思っています。

次回は、敷地の放射能測定のことです。
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by kuwakuwa39 | 2015-10-10 22:20 | 建築 | Comments(0)